陽が落ちるまで


背を合わせた二人に黄昏は近くて
このまま去ってしまえばいいと
思わなければよかったのに
不意に触れ合った手のひらの温度
時の流れを感じる

けして去ってほしかったんじゃなくて
ただこの先の二人が見えるのが怖かった

もう少し暗くなるまでここにいて
どうせ顔が見えないなら同じことでしょう
今なら何もかもを言えるはず
まだあなたがいることわからせて
陽が落ちるまで

たいして綺麗でもない空は
確実に二人に影を落とし
無言を貫いたままで
永遠に続くような静けさの中
あなたの方に伸びた影は
誰にも踏まれず溶けていった

心残りを持ち合ったままなら
いっそのこと全部置いて行って

あと少しだけでいいからここにいて
せめて最後の一言くらいはあなたから
まだそこにいると信じていい?
何もかも見えなくなるまで
陽が落ちるまで

温かさを感じるのはあなたがまだここにいる証でしょう

あなたの最後の言葉で終わらせて
それで日暮れまでには丁度いいでしょう
陽が落ちる前に離れたのならきっと
あなたを忘れられないから
光なくすほど

もう少し暗くなるまでここにいて
どうせ顔が見えないなら同じことでしょう
まだ行かないでとは言えないまま
暗闇があなたの顔を隠すまでと期待している
陽が落ちるまでと



2005/11/19
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